あの時から始まった〜私のボランティア〜

阪神・淡路大震災の発生から、１５年になります。
人々の生活や心に大きな傷を残したこの出来事は、一方で、多くの人が立ち上がるきっかけとなりました。その動きは、のちに「ボランティア元年」とも呼ばれ、災害救援をはじめさまざまな活動につながっています。

それぞれの立場で、防災や減災、コミュニティづくり、弱者支援などに取り組んでいる方々に聞きました。

早瀬 昇（はやせ　のぼる）さん

社会福祉法人大阪ボランティア協会　理事／事務局長

災害時に大事なのは二次災害を防ぐことなんですよ。だからボランティアをしている方が、今どこに行っているかを完全に把握しないといけない。どうするか。

黒田 裕子（くろだ　ゆうこ）さん

ＮＰＯ法人阪神高齢者・障害者支援ネットワーク　理事長

この１５年間にたくさんのものを頂きました。今も、スタッフや住民の方から一杯愛を頂いています。毎日活動していくためのエネルギーをもらっています。

中村 順子（なかむら　じゅんこ）さん

ＮＰＯ法人コミュニティー・サポートセンター神戸　理事長

これを早く脱却しないと復興はできない、と直感的に思ったんです。そこで“あなたは、地域のために何ができますか”という問いかけに変えたんですね。

小室 等（こむろ　ひとし）さん

歌手

被災地の人たちに、ほかの被災された人たちとつながっているよ、被災地の外の人ともつながっているよ、ということを常に発信すること。それを聞いて……

桑名 正博（くわな　まさひろ）さん

歌手

救援物資を全国から集めて、大阪住之江区にあるスタジオに運びました。地元の商店街の人たちがすごく協力してくれてね。物資の仕分けを手伝って……

吉田 公男（よしだ　きみお）さん

ハートネットふくしま理事長

まさに“人とのつながり”が見えたんですよ。何百人ものボランティアを派遣するわけでしょ。俺の住んでいる田舎では、地元のおばちゃんたちが……

堀内 正美（ほりうち　まさみ）さん

俳優　特定非営利活動法人阪神淡路大震災「１．１７希望の灯り」（略称HANDS）代表

風呂敷つけて塀から飛び降りる。けがをしても誰のせいでもない。全部自分の責任。あの子供の頃とボランティア活動っていっしょだと思うんです。

住田 功一（すみだ こういち）さん

ＮＨＫアナウンサー
昭和５８年入局。出身地は神戸市。

人と人の間でどんな心の会話があったのか。それを思い出し、伝えることが、次の世代のボランティアを育む土壌になるのではと考えています。

渥美 公秀（あつみ ともひで）さん

大阪大学大学院人間科学研究科　准教授
特定非営利活動法人日本災害救援ボランティアネットワーク　理事長

ボランティア活動をやったことで、そこから希望が持てた。だから、そういう体験ができる所にはまた行きたい。“はまっている”ということでしょうね。

栗田 暢之（くりた のぶゆき）さん

特定非営利活動法人レスキューストックヤード
代表理事

長田区の焼け野原を見た時、もう、足ががくがくするんですよね。異様な風景で、何とも言えない不安な気持ちですね。「俺、何しに来たんだろう……

鎌田 靖さん

ＮＨＫ解説主幹（「追跡！Ａ ｔｏ Ｚ」キャスター）

当時、私はＮＨＫ神戸放送局に勤務していてニュースデスクをしていました。
当日は神戸市東灘区の自宅で就寝中、あの揺れを経験しました。まるで洗濯機の中でかき回されているような感じでした。