NHK厚生文化事業団、NHK、東京都障害者スポーツ協会が主催し、小学校・特別支援学校の子どもたちにパラリンピアンとのふれあいの場を提供する「交流教室 パラリンピアンがやってきた!」。
2014年度より開始し、7年目となりました。
今年は、新型コロナウイルス感染症対策のため、開催までに検討を重ねましたが、無事、第1回・第2回の教室を開催することができました。

【第1回 ブラインドサッカー】

2020年度の1回目の会場は、東京都の中野区立江原小学校。10月22日に開催しました。
今回体験する6年生の児童たちは、昨年パラリンピック競技の調べ学習を行った際に、視覚に障害のある方がスポーツをしていることへ驚きを感じていたとのことで、学校から「ブラインドサッカー」体験のご希望をいただきました。

校内の素敵な天然芝の校庭で、6年生児童70人がパラリンピアン葭原 滋男選手、チームメイトの栗原こずえ選手と対面しました。

葭原選手は学生のとき病気で目が見えなくなりましたが、大好きなスポーツを続けるため試行錯誤した結果、パラリンピックに4度出場。『走り高跳び』で銅メダル1つ、『自転車』で金メダル1つ、銀メダル2つの、計4つのメダルを獲得するまでになりました。現在はブラインドサッカーのほかサーフィンでも競技生活を続けています。

葭原選手の、まるで見えているかのようなボールさばきを見本で見せていただいた後は、児童たちの体験スタートです。今年は新型コロナウイルス感染症への対策のため、参加者同士は2メートルの距離をとり、マスクを着用しています。マスクをした上から、さらにアイマスクをつけた状態で、児童たちはがんばりました。
10メートル先にいる友達の声を頼りに歩くことからはじめます。「自分がどっちをむいているかもわからなくて、怖くて歩けない」と、目の見えない状態での不安な気持ちと、友達が声で呼んでくれる安心を実感します。

その後は友達の声を頼りにコーンの間のゴールに向かってボールをキック! ブラインドサッカーのボールの中には鈴が入っていて、転がると音が鳴ります。
自分自身も目が見えない人の立場を経験した上で、どう言えば、どうすれば相手に伝わりやすいのか。
児童たちは体験を楽しみながらも、自分の力で考えます。実生活にも活かしてほしい大切な時間でした。

体験のあとは体育館に移動し、葭原選手の講演です。
「障害者は『かわいそう』じゃない。工夫して頑張ることで、どんなことでもできる」「できないことがあってもあきらめず、いろんな方法を考えてチャレンジしてほしい」という葭原選手からのメッセージに、子どもたちは真剣に耳を傾けました。

児童のお手紙から…

■視覚障がい者の方はかわいそうだと思わなくなりました。視覚障がい者の方は、それでもできることをさがし、努力していることをすごいと思いました。

■体験は、最初はすごく怖くて不安でした。でもやっていくうちにすごく楽しくなりました。よっしーの話を聞いて、私も何事にもチャレンジしてあきらめないようにしたいです。

■声をかけてもらえるだけで目が見えないと安心するんだなと分かりました。なので道などで困っている人を見かけたら声をかけるようにしたいです。

【第2回 車いすバスケットボール】

続いての会場は、東京都の足立区立寺地小学校。11月6日に開催しました。
オリンピック・パラリンピックを模した「寺リンピック」という学校独自の運動会を開催したり、児童たちのオリパラに関する調べ学習を校内の掲示スペースで掲示したりと、熱心な取り組みを行っている学校です。

この日は5年生と6年生の児童たち115人が「車いすバスケットボール」を体験しました。
パラリンピアン三宅 克己選手と、車いすバスケットボールチーム「東京ファイターズB.C」副キャプテンの諸岡 晋之助選手にお越しいただきました。

三宅選手は1996年アトランタパラリンピックから3大会連続で日本代表として出場。
五体満足で生まれ、子供の頃は活発な男の子。アルバイト先にオートバイで行く途中、突然飛び出してきた車に当てられ、腰の骨を折り車いすの生活になりました。生きることを諦めかけましたが、周りの応援とスポーツへの情熱でパラリンピックに出場。現在は車いすバスケ普及活動で全国を駆け巡っています。

三宅選手と諸岡選手の、大迫力のパスとシュートを見せていただいたあとは、児童が実際に車いす上からのシュートにチャレンジ。感染症対策としてボールの共有をさけるため、4人の代表の児童がそれぞれシュートします。
座った姿勢で上半身だけを使うシュートはとても難しく、苦戦していましたが、見事ゴールを決めた児童たちは、みんなからの拍手にうれしそうでした。

その後は児童全員で、競技用車いすにのって車いす操作体験をしました。
選手たちから乗り方を教えてもらうと、子どもたちはすぐに慣れ、「ボールを保持していると仮定して、片手で車いすをこいでみる」という難しい操作にもチャレンジ。最後は児童がチームに分かれて、車いすでのリレー競争で盛り上がりました。

体験のあとは三宅選手の講演です。
ご自身をはじめパラリンピックの選手たちの障害についてのお話をもとに、「苦難を乗り越えるためにあきらめない心をもつこと」や「Yes,I can!誰にだって、できないことなんて何もない」というメッセージを、子どもたちに力強く伝えてくださいました。

開催リンク

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