2023年11月7日に、東京都の足立区立足立小学校で「交流教室パラリンピアンがやってきた!」を開催しました。
今回の競技は、東京2020パラリンピックで大躍進した「車いすバスケットボール」。ゲストには、東京大会で銀メダルを獲得した川原 凜(かわはら・りん)選手、1996年のアトランタ大会から3大会連続パラリンピックに出場した三宅 克己(みやけ・かつみ) 選手、東京都の車いすバスケットボールチーム『COOLS』所属の伊藤 優也(いとう・まさや)選手をお招きしました。

まずは選手たちによるデモンストレーションです。生まれた時からのせき髄の病気で重い障害のある川原選手と、10代の頃の交通事故で障害を負った伊藤選手。ボールを巡る大迫力の攻防や正確なシュートなど、数々の“スーパープレイ”に、児童たちも大きな拍手と歓声とともにきらきらの笑顔を見せてくれました。

そして子どもたちも実際に車いすバスケ専用の車いすに乗って、操作の練習から試合まで体験!
初めて乗る競技用の車いすをおそるおそる漕ぎ始めていましたが、その軽い使い心地に、すぐに使いこなせるようになった子どもたち。座ったまま、上半身の力だけで打つシュートはとても難しいのですが、見事ゴールを決めた児童も!

そして、講演では選手の皆さんからこんなメッセージがありました。
川原 凜選手
「僕はほかにそんなに得意なものなんてなかったんだけど、唯一、車いすバスケが好きだった。だから努力してがんばれた。みんなもぜひ好きなことを一つみつけて、がんばることが大事です。努力してこそ、結果がついてくるよ」

三宅 克己選手
「わたしは30年前の交通事故で、車いす生活になりました。生きることを諦めかけるくらい悲しい時もあった。でもそれからいろんな人に会って、努力をしてパラリンピックに出たり、いろんな経験をしたりして、気づいたことがあります。人間にはすごい可能性があるんだって。みんなには、すごい力があるんです。ぜひみんなも自分を信じて、チャレンジしてくれるととてもうれしいです!」

伊藤 優也選手
「僕が街中で車いすに乗っていて、たとえばコンビニで、高い棚の上の商品がとれないなーって思っていると、近く人にいた人が、『とりましょうか?』って言ってくれたりするとすごくうれしいです。ぜひみんなも、そういった困っている人を見かける機会があれば、積極的に声をかけて、不便なことがある人を助けてあげてほしいなって思います。いやな気持になんか全くならないし、『大丈夫です~』って言う時もあるんだけど、心の中では『うれしいな』って思ってるんです。みんなが元気よく、声をかけてあげられる人になってほしいなって思います。」

「ハイ!!!」
そこですかさず、ある男の子がとても元気の良い返事をしてくれました!
車いすに乗った人、さらには、今自分の目の前にいる困っている人を助けてあげられる人であってほしい。
足立小のみんなは、そんな選手の思いをしっかり受けとめてくれたに違いありません。

また、交流教室では川原選手への質問タイムも行いました。

Q.「車いすバスケのいいところは?」
A.「いい質問するね!一つは、激しさ。ぶつかって思い切り転ぶし、タイヤのゴムが焦げる匂いがガチでするのよ。そのくらい激しいことと、もう一つは、障害軽い人、重い人、いろいろいるけど、車いすバスケを見慣れてくると、障害が重い人がうまいチームが強いなーって思う。たくみの技だね。障害の重い人が目立たないところでやってるプレイがめちゃくちゃ面白いスポーツだから、ぜひみんな見てみて。おれも陰でめっちゃ活躍してるから」

Q.「車いすバスケをやっていて一番大変だったことは?」
A.「おれは、高校卒業して、長崎から関東に来て、一人暮らしを始めてっていうかんじなんだけど、最初の1年間は一人暮らしもきついし、走り込みもしんどいし、つらかったね。」

Q.「毎日練習してて、やめたいなって思うときにどうやってモチベ―ションを保つんですか?」
A.「毎日やめたいなって思うんだけど、負けた時の気持ちを忘れないっていうことと、とりあえずやってみるっていうこと。無心になって、やれるところまで、体を動かす!」

Q.「競技における自分の強みは?」
A.「『ディフェンス』やね。俺、障害重いほうなんだけど、障害の軽い選手が俺のことをなめてめっちゃせめてくんのよ。俺がバチって止めるのよ。なめんなよーって」

川原選手がみんなに銀メダルをまわして見せてくれました。
Q.「銀メダルに点字みたいなのがある…?」
A.「すごい!今?今見て思ったの?」
「前に学習したの!」
「すごいね!!目が見えない人のために、こうしてあるんよ。メダルの側面に丸いくぼみが2つあるんだけど、金は1つ、銅が3つ。」

Q.「小学校はどうやって過ごしてましたか?」
A.「俺、生まれつきだから小学校も車いすで生活してたんだけど、エレベーターが無かったから、車いすを友達に持ってもらって、自分は階段を手ではいつくばって。毎日はキツイよー。」

Q.「トイレはどうやってするんですか?」
A.「おぉ!いい質問やね!やってみようか?(笑)トイレは、ふつうに便器にすわるんだけど、こうやって便器に移ってするよ!」(パイプ椅子を使って、腕の力で体を支えて移動するのを実演してくれました)

Q.「体育の時間は何してたんですか?」
A.「めっちゃなんでもやってたよ!考えられなくない?車いすの人がやってる姿、想像出来なくない?」
「出来ない!サッカーも?」
「そう、サッカーも。野球も。柔道もやった」
「えー!!」
「柔道は寝技だけで。勝ってたね。剣道もやったよ」
「なんでもできるじゃん!」
「そうそう、なんでもできるよ」

川原選手に興味津々の子どもたちから、次から次へと飛び出す素直な質問の数々。和やかで楽しい時間の中で、子どもたちはすっかり川原選手と仲良しになりました。

そんな子どもたちがこの日の体験をもとに、後日、「車いすバスケ新聞」を作ってくれました!!一部になってしまいますが、画像でご紹介します。ぜひご覧ください。

関連リンク

  • Twitterでシェア
  • LINEでシェア
ページトップへ