2月28日、東京・北区の第四岩淵小学校で、「交流教室パラリンピアンがやってきた!」車いすラグビー編を開催しました。ゲストには、パラリンピックで2大会連続銅メダルを獲得した、池崎 大輔(いけざき・だいすけ)選手と、島川 慎一(しまかわ・しんいち)選手をお招きしました。

車いすラグビーの魅力は、車いす同士の「タックル」が認められていること。池崎選手と島川選手は、早速その迫力を児童と先生に体験してもらうことにしました。
島川選手の本気タックルを受けた先生は体が宙に浮きあがり、「ガキーン!!」という大きな金属音が鳴り響きます。

その迫力に大盛り上がりの子どもたちは、車いすラグビー専用車いすに乗って、チーム対抗リレーや、4対4のミニゲームを行います。初めての体験だらけでゲームになるのかな…?と思って見ていると、タックルやパス、ブロックまでも自然に飛び出し、ゴールを量産。選手がびっくりするほどの好ゲームが繰り広げられました。
車いすの音と楽しそうな声でいっぱいになる体育館。障害のあるなし関係なく、一緒に「楽しい!」「面白い!」と思える体験ができた、素晴らしい時間となりました。


そして交流教室の締めくくりには、選手への質問コーナーも設けられました。

Q.ケガや病気をしていなかったらどんなスポーツをしていましたか?

池崎選手「ダンサー」
島川選手「車のレーサー」

Q.車いすに乗り始めた頃はできなかったけど、その後できるようになったことは何ですか?

池崎選手「段差や凸凹道を走る訓練から始めましたが、落ちたり失敗したりすることもたくさんありました。でも、街や横断歩道には必ず段差があります。あきらめずに頑張って、小さな階段を昇ったり降りたりすることもできるようになりました」。
島川選手「21歳の時に交通事故で車いす生活になったのですが、最初は手伝ってもらうために『声をかける』ことができなかったです。恥ずかしいという思いがありました。でも、勇気を出して声をかけたら、手伝ってもらえて、自分の行きたいところに行けるようになりました。自分の中の壁を、打ち破れたと思います」。

Q.大きな大会に臨む時のルーティンはありますか?

池崎選手「できるだけ1人になります。今までやってきたキツいトレーニング、仲間たちとやってきた練習、応援してくれる人のことを思い出しながら、気持ちを高めます」。
島川選手「トイレの鏡で自分と目を合わせて、『自分が世界最強だ』と言い聞かせます。その後、音楽をガンガンかけてウォーミングアップしたあと、集中力を高めていきます」。

最後に池崎選手は、こう語りかけました。
「僕たちは、2024年のパリパラリンピックでも日本代表として、銅メダルより、さらなる高みを目指しています。だけど、僕たちが必死にトレーニングしても、一つだけできないことがあります。それは『応援』です。応援には、僕たちの力をさらに引き出してくれるすごいパワーがあります。2023年の6月29日からは、東京体育館(東京・千駄ヶ谷)で、パリパラリンピックの出場権をかけた予選が始まります。ぜひ応援に来てください!」。

その言葉を聞いた子どもたちや、保護者のみなさんからは拍手が沸き起こりました。パリパラリンピックでの池崎選手・島川選手たちの活躍が楽しみです。
第四岩淵小学校のみなさん、ボランティアでお手伝いに来てくださった保護者のみなさん、日本車いすラグビー連盟と選手のみなさん、本当にありがとうございました!

NHK HEARTSが主催する「交流教室 パラリンピアンがやってきた!」は、来年度(2023年度)の実施小学校からの申し込みを受け付け中です。締め切りは2023年4月17日。みなさんのお近くの小学校にもお邪魔するかもしれません。先生方のお申し込みをお待ちしています!
詳細はこちらのページをご覧ください。

関連リンク

  • Twitterでシェア
  • LINEでシェア
ページトップへ