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今回ご紹介するのは、佐藤 朱美(さとう・あけみ)さんの作品です。
キュレーターは小林 瑞恵さん(社会福祉法人愛成会 アートディレクター、キュレーター)です。

キュレーターより 《小林 瑞恵さん》

佐藤 朱美
SATO Akemi 1981年生まれ

佐藤にはじめて出会ったのは、2010年の冬の頃である。もの静かで、温かい瞳が印象的な彼女は、机の上の作品に向かい、細かな線を丁寧に、丁寧に描いていた。その姿からは、作品を描くことの楽しさが伝わってくるだけではなく、描くことへの佐藤の情熱のような熱気が見ているものも包み込んでいく不思議な感覚にさせられるのである。

佐藤は、18歳の頃、社会に自分が存在する意義、そして生きる意味を見出すことに苦悩し、仕事をすることが困難になり、母の勧めで絵を描き始めた。以来、ずっと絵を描き続けている。
自宅の居室に創作専用のアトリエスペースを設え、ほぼ毎日朝から夕方まで制作に向かう。絵の大枠をかたどるモチーフは鳥、魚、恐竜、花などさまざまで、図鑑などから自由に選んでいく。主にアクリル絵の具や水性ペンなどを使用しながら描いていき、紙面には佐藤の美しい色彩が表出されていく。絵の中に現れる不思議なかたちと混じりっけのない刺激的な配色は、佐藤いわく「頭のなかに見えてくるイメージに従い、描いている」のだそうだ。色の配色は、佐藤が“考えて”配色を決めているのではなく、“(色が)見える”瞬間まで絵を眺めながら待っているそうで、色が一瞬で“見える”こともあれば、半月程かかる場合もあるようだ。色が“見えてこない”時はその部分は最後まで残ってしまい、“見える”までじっと待つのだと言う。興味深いのは、佐藤自身、どの部分から色がついていくかわからないということ。佐藤の描画は“見える”というリレーを繰り返しながら、完成へと向かっていく。


【その他、関連情報】

中野区役所新区庁舎(東京)の1階のミーティングルームに佐藤 朱美さんの作品が巨大なウォールアートとして壁紙のデザインに使用されました。


佐藤も出展するベルギーでの展覧会が開幕中!
日本とベルギーの国際交流によるアウトサイダーアート(アール・ブリュット)展

Ikigai

会期:2024年4月27日(金)-9月8日(日)
会場:ギスラン博士博物館(ベルギー/ゲント)

本展では、日本とベルギーの両国で創作を行う、多様な背景を持つ作家が生み出す独創性あふれる作品を広く紹介する。本展のコンセプトは「Ikigai」。「生きがい」は、自分の人生における価値や喜び、幸福感を探求する概念であり、私たちが日々生きる上での大きな原動力となるものである。私たちは皆、自分の人生を見つめ、振り返ることがある。自分の人生において、本当に望んでいることは何かを知ることで、自身への理解を深め、より自分らしく生きるという選択を行っていく。本展を通じて多種多様な人々をつなぎ、互いの文化芸術や作家たちへの理解を深めるとともに、鑑賞者自身がそれぞれの人生や生きがいを見つめる機会になることを願う。

主催:
クンストハウス・イエロー・アート
ギスラン博士博物館
社会福祉法人愛成会

詳しくは、Ikigaiのサイトをご覧ください。(NHK HEARTSのサイトを離れます)


プロフィール

小林 瑞恵(こばやし・みずえ)
社会福祉法人愛成会 アートディレクター、キュレーター。アール・ブリュット関連の展覧会をフランスやイギリス、オランダ等の海外や日本国内にて数多く手がける。2004年に障害の有無、年齢などに関わらず誰でも参加できる創作活動の場 「アトリエpangaea」(東京都)を立ち上げる。近年はアートや音楽、ダンスも入れたインクルーシブなワークショップを企画、開催している。2010年から東京・中野区で毎年開催されている「NAKANO街中まるごと美術館」の立ち上げから、現在も企画・運営等に携わる。


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