今回ご紹介するのは、東京都内の特別支援学校に通うmarina(まりな)さんの作品です。
キュレーターは、福祉実験ユニット・ヘラルボニーの松田 文登さんです。

キュレーターより 《松田 文登さん》

「marina-moji」

はたしてこれは、古代の碑文なのか、宇宙や近未来の新言語なのか。
それとも全く意味などなく思いつきなのか。流れるように走り書かれたタイポグラフィの謎を解明したくなるが、その真相は作者のみぞ知る。

これらは、中学2年生の異彩作家、marinaさんの作品です。

marinaさんは毎日30分間、窓際の机に向かい、湧き出る衝動を筆先に込めながらノートいっぱいに彼女なりのタイポグラフィを描きます。画材はボールペン、少し太いサインペンなど様々。「何をしているの?」と尋ねると、「お勉強しているの。楽しいことを書いているの。」と彼女は答えてくれます。

自分なりの「楽しい」を信じていい。そう思わせてくれるmarinaさんの作品は、まさに、『アート』という概念をもアップデートできる作品だと感じます。

そんなmarinaさんは現在、ひらがなを一生懸命勉強しているそうです。彼女がさまざまな世界と出会い、触れていくなかで“marina-moji”はどのように変化を遂げていくのか。もしかすると、未来では“marina-moji”が主流になっているのかもしれません。

15歳がつづる異彩の輝きを、一文字一文字じっくりとご鑑賞ください。

プロフィール

marina
東京都内特別支援学校在学中。
お寿司、ゲーム、お料理、絵を描くことが大好き。シール、スタンプ、ドリッピングなど様々な絵作りをするなか、一番気に入っているものは、古代なのか宇宙なのか未来の言語なのか、彼女なりのタイポグラフィをノート一面に書きつづっているものである。


プロフィール

松田 文登(まつだ・ふみと)

株式会社ヘラルボニー代表取締役副社長。チーフ・オペレーティング・オフィサー。大手ゼネコンで被災地の再建に従事、その後、双子の松田崇弥と共に、へラルボニー設立。自社事業の実行計画及び営業を統括するヘラルボニーのマネージメント担当。岩手在住。双子の兄。日本を変える30歳未満の30人「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN」受賞。日本オープンイノベーション大賞「環境大臣賞」受賞。

 


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