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今回ご紹介するのは、自然生(じねんじょ)クラブ(茨城・つくば市)の高田 祐さんの作品です。
キュレーターは、福祉実験ユニット・ヘラルボニーの松田文登さんです。

作者……高田 祐(たかだ・ゆう)さん

 

キュレーターより《松田 文登さん》

矩形(くけい)の箱庭を、縦横無尽に迷路が走り出す。
高田祐が構築する、夢幻の遊園地。

眩(まぶ)しいほどのサイケデリックな線が、暗黒面を縦横無尽に行き渡っている。

色面と呼べるものが殆(ほとん)どなく、画面に対して線が均一に展開されており、線端が紙の辺に接続している。作品を一個の身体とするなら、全身に張り巡らされた線は、まるで血管だ。中心たる心臓に帰ってゆくだけで、どこにも行けずにひたすら巡る、この身体は確かに「迷路」だろう。もちろん肉体は魂の牢獄であるわけだが、別の側面から見れば、ただそこに在るだけで融合し完成されたユートピアでもある。

迷路やパレードといったエンターテイメント性の高いモチーフを描き続けている、茨城県の「自然生クラブ」に在籍する高田祐さん。直線の往還と統一的な色彩が、900mm×900mmという正方形の矩形の中で展開される様は、まさに小さな箱庭であり、作品そのものがテーマパークになっているといえる。
才能は絵画表現だけに留まらない。高田さんはダンスや太鼓演奏といった身体表現も得意としており、一つの音楽やテーマに合わせて楽しみを提供する。

まさに、多彩な才能を持ち合わせた、“テーマパークのような”作家だ。

アーティストの高田祐さん

2014年に描かれた「迷路」では、黒い背景を鮮やかな線が勢いよく走り出している。高田さんの描く「迷路」のゴールは、本人曰く真ん中にあるのだという。「迷路の出口は端っこにあるものだ」という鑑賞者の先入観を超える高田さんの迷路は、真ん中のゴールを抜けるとどうなるのか。真ん中ということは、迷路は階層構造になっているのか、いずれにせよ、摩訶不思議な世界観が展開されていることは間違いない。

「作品の展示風景(岩手県盛岡市「HERALBONY GALLERY」にて)」

そんな高田さんの原画作品を、現在岩手県盛岡市に拠を構える「HERALBONY GALLERY」で披露している。彼の代表作とも言える「迷路」シリーズを中心に高田さんが絵画表現を開始した当初の2003年「無題」から、2021年の最新作にいたるまでの変遷を辿(たど)る展示だ。
また、「高田祐」という一人の作家の魅力を視覚だけでなく、聴覚でも体感することができるよう、高田さんの創作表現の源である「自然生クラブ」で披露される太鼓演舞も同時上映している。

すべての高田作品に脈打つ力強い拍動をぜひギャラリーで体験してほしい。
高田祐の贈る遊園地のような世界観に、チケットは必要ない。

「高田祐展」
HERALBONY GALLERY(岩手県盛岡市開運橋通2‐38@HOMEDLUXビル4階)にて、2021年10月31日(日曜日)まで開催中。
休館日や開館時間などはヘラルボニーのホームページでご確認ください。

プロフィール

松田 文登(まつだ・ふみと)

株式会社ヘラルボニー代表取締役副社長。チーフ・オペレーティング・オフィサー。大手ゼネコンで被災地の再建に従事、その後、双子の松田崇弥と共に、へラルボニー設立。自社事業の実行計画及び営業を統括するヘラルボニーのマネージメント担当。岩手在住。双子の兄。日本を変える30歳未満の30人「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN」受賞。日本オープンイノベーション大賞「環境大臣賞」受賞。

 


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