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活動リポート

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2015年7月 1日

「パラリンピアンがやってきた」を成田市で開催しました


小学校や特別支援学校の児童と、パラリンピアンなど障害者スポーツのトップアスリートたちが交流する「パラリンピアンがやってきた」を7月1日、千葉県の成田市立桜田小学校で開催しました。
今回のパラリンピアンは、車椅子バスケットボールの香西 宏昭(こうざい・ひろあき)選手です。
また香西選手が所属する東京の車椅子バスケットボールチーム「NO EXCUSE」の2選手にもご参加いただきました。

選手たちのプロフィールは、こちらをご覧ください。

車椅子バスケットボールを披露

成田市立桜田小学校は全校児童114人。「あいさつ自慢、うたごえ自慢、なかよし自慢、がんばり自慢」の、ミニバスケットが盛んな小学校です。
当日は、体育館に集まった全校児童を前に、まず選手たちが自己紹介。車椅子バスケットボールのルールや、競技用車椅子の特徴を説明した後、車椅子バスケットボールの精神として、「100%全力で、仲間と協力しながら、楽しもう」と呼びかけました。
続いて、3選手がウォーミングアップを披露。車椅子に乗った3人のスピードや急ブレーキ、急転回に小学生は驚き、ゴールを決めるたびに大きな歓声を上げていました。

全員が車椅子を体験

その後は、小学1年生から6年生まで全員が実際に競技用車椅子に乗る体験をしました。最初は真っ直ぐ進むのも難しかった小学生たちもすぐに慣れ、回転したり止まったりできるようになりました。最後にはリレー形式の競走を行い、「100%全力で、仲間と協力しながら、楽しもう」を実践していました。

質問に全力で回答

質問コーナーでは「いつもどんな練習をしているの?」「お風呂に入る時はどうしているの?」など、たくさんの質問がでました。「転んだ時はどうするの?」という質問に対して、香西選手が実際に倒れ込み、起き上がる姿を見せてくれるなど、選手たちは全身を使って説明してくれ、子どもたちは興味深そうに見ていました。

一緒に給食

全校での体験教室終了後、選手は1年生教室と2年生教室に分かれて、子どもたちと給食を取りました。
子どもたちは引き続き選手に質問をしたり、一緒にしりとりをしたりと楽しんでいました。

交流が終わり、高学年の女の子は、「選手たちを見ていたら車椅子で動くのは簡単そうだったけど、実際に乗ってみると大変で、頑張っていたことがわかった」と言っていました。
また、生徒たちのアンケートでは、「私もバスケをやっていますが、あんまりシュートが決まらないと、すぐにあきらめてしまいます。だけど、今日の選手たちを見てシュートが決まらなくてもあきらめずにもう一回挑戦しようと思いました」など前向きな心境の変化が語られていました。
教頭先生によると、「子どもたちは普段から、老人ホームの訪問など福祉系の体験をしているが、今回はスポーツに関連することであったためか、ひときわ積極性が見られた。良い勉強になったと思う」ということでした。
香西選手も「子どもたちから元気をもらうことができた。今回のようなイベントを通して、『障害者=弱者』というイメージを変えていきたい。また車椅子バスケットボールが一つのスポーツとして広く認知されていったら嬉しい」と語っていました。


選手プロフィール

香西 宏昭選手

千葉県出身、26歳。先天性両下肢欠損(膝上)。米国イリノイ大学卒業。
12歳から車椅子バスケットボールをはじめ、ジュニア時代から日本代表として活躍。
2008年、2012年 2大会連続でパラリンピックに出場。
2012年、2013年 全米大学選手権で2年連続シーズンMVPを獲得。
2013年9月 大学卒業後、ハンブルガーSVでドイツでのプロ車椅子バスケットボール活動を開始。
2014年7月 国内での所属チームを千葉ホークスよりNO EXCUSEへ移籍。

村上 慶太選手

NO EXCUSE所属、30歳。東京都出身

湯浅 剛選手

NO EXCUSE所属、27歳。千葉県出身  

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