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活動リポート

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2015年9月28日

「パラリンピアンがやってきた」を群馬・桐生市で開催しました

障害者スポーツのトップアスリートが小学校や特別支援学校を訪問する、「パラリンピアンがやってきた」を9月28日、群馬県立あさひ特別支援学校で開催しました。
今回のパラリンピアンはボッチャの杉村 英孝(すぎむら・ひでたか)選手、廣瀬 隆喜(ひろせ・たかゆき)選手の2名です。
選手のプロフィールや、ボッチャについては、こちらをご覧ください。

選手たちに加え、日本代表コーチの村上 光輝さんと、あさひ特別支援学校の卒業生で、群馬県唯一のボッチャ選手でもある周藤 穂香さんも参加しました。


左から村上コーチ、廣瀬選手、杉村選手、周藤選手、周藤選手を介助する母親の美保さん

あさひ特別支援学校は小学部、中学部、高等部からなる、肢体不自由児童・生徒の特別支援学校です。当日は、午前10時に全校約100人の児童生徒が体育館に集まりました。

世界レベルのプレーを見学

まずは、村上コーチが映像を使って、ボッチャのルールやテクニックを紹介しました。ボールが密集している所に勢いよく投球し、その上に乗せるテクニックが映されると、子どもたちは驚いて見入っていました。

続いて、選手たちが実際のプレーを披露しました。目標にぴったり止める投球をしたり、相手のボールをはじき飛ばしたりといった繊細で力強いプレーに、全員がくぎづけになりました。

全員が体験、選手に挑戦も

その後は選手が見守る中、子どもたちが1人2球ずつ、紙やフラフープで作った的へボールを投げました。

ボールを投げることができない子も、ランプと呼ばれる勾配具を使ってボールを転がしていました。

狙い通りにボールが止まると、子どもたちは選手や友達と一緒に大喜び。終始励ましあい、暖かく賑やかな雰囲気の中楽しんでいました。学校の先生方も張り切って投球し、一緒に楽しみました。

周藤穂香さんは、母親の美保さんに適確な指示を出し、ランプを使って正確な投球を見せてくれました。

最後には小学部、中学部、高等部の3チームが選手に挑戦。「がんばれー!」という声援の中、正式な競技を体験しました。
競技の後、高等部の生徒から「選手になるために大事なことは?」と質問があがり、廣瀬選手は「目標を持ちながら練習に取り組む事」と答えました。

昼食を食べながら交流

昼休み、選手とコーチは別々の教室に分かれ、子どもたちと昼食をとりました。杉村選手は高等部の生徒と、ボッチャの魅力や、趣味のサッカー観戦などについて語り合いました。
「ボッチャは思い通りにボールを投げられた時はもちろん、6つのボールを使ってゲームをどう組み立てるか考え、それが上手くいった時もうれしい」と言う杉村選手。
「普段どれぐらい練習するの?」という質問に対しては「3時間ほどで、継続して感覚を忘れないことが大事」だと話しました。
高等部の生徒は「もっとやりたかった!」と、ボッチャをより好きになった様子でした。

終了後、廣瀬選手は「子どもたちがとても楽しそうにしてくれてよかったです。今後はリオパラリンピックでの金メダルを目指し、頑張っていきます」と話していました。
校長の土橋先生は「身体が不自由でも自分の力でスポーツを楽しめることは、自信につながります。学校にもボッチャの用具はあり普段の授業で取り入れているものの、指導が難しい状況でした。選手たちから直接教えてもらうことで、子どもたちの楽しみが広がりました」と語りました。

子どもたちのアンケートから

「(選手が)かっこよかった。友達になりたい。」(小学部1年)
「やりたいという気持ちを持ち、物事に取り組む事の大切さを知った。」(中学部2年)
「二人の選手の真似をして、紙の上にボールをのせることに挑戦したことが、一番印象にのこりました。私もパラリンピックに出たい。」(高等部1年)
「スポーツは人生の生きがいを与えてくれるすばらしいものと思いました。選手は、自分の目標をもって一直線に努力をして実現してすごいと感じました。」(高等部3年)

選手への尊敬の気持ちや、スポーツの素晴らしさに感動したという声が寄せられました。

選手プロフィール

杉村英孝選手

1982年静岡県伊東市生まれ、33歳。日本代表キャプテン。BC2クラス
2012年 ロンドンパラリンピック出場
2012、2013年度ボッチャ日本選手権 2年連続優勝
Boccia World Open – Poznan 2015 団体戦優勝

廣瀬隆喜選手

1984年千葉県君津市生まれ、31歳。日本代表。BC2クラス
2012年 ロンドンパラリンピック出場
日本ボッチャ選手権大会 BC2クラスで史上最多の6度の優勝を誇る。
Boccia World Open – Poznan 2015 団体戦優勝

ボッチャは、ジャックボールと呼ばれる白いボールに向けて、赤・青それぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールにぶつけたりしながらいかに近づけるかを競う。ボールが投げられない人も、ランプ(滑り台のような勾配具)を使って、介助者に指示して方向や高さを変え、ボールを操ることができる。障害の種類によってBC1~BC4のクラスに分かれる。